「ココ・アヴァン・シャネル」2009年
先週、ココ・シャネルのドキュメンタリー映画「ココ・シャネル 時代と闘った女」が公開された。
今年はココ・シャネルの没後50年、そして「CHANEL N°5」が誕生して100年という節目の年らしい。
シャネルを題材にした映画はいくつかあるが、私のお気に入りはコレ。
2009年のフランス映画「ココ・アヴァン・シャネル」。
シャネルが女性をコルセットから解放したと言う話は有名だ。
それは肉体的な解放でもあるが精神的な解放も意味する。
男性のお飾りのような女性の立場からの自立。
1900年初め、女性がまだ社会進出できていない時代に、
貧しかったcocoはどのようにしてのし上がり、成功へと歩みを進めてきたのか
働く女性の先駆者であるcoco
女性が起業するのが困難だった時代、財力のある男性との出会いをチャンスに繋げ、夢を叶えようと懸命に生きるcocoのスタートの物語
孤児院で育ったcocoは昼はお針子として働き、夜はキャバレーで歌手として働いていた。
そこで出会ったお金持ちのバルサン。
最初の愛人であるバルサンのお屋敷で貴族の時間を過ごすcoco
煌びやかな衣装と浮かれた日常。
冷静な視線で彼らを観察し、彼らの姿からたくさんのインスピレーションを受けるとるcoco。
そしてどんな服が自分は着たいのかを明確にし、バルサンの男性用のブラウスにザクザクとハサミを入れ自分仕様に仕立て直していく🤣
煌びやかでゴテゴテに装飾された服ではない、着心地の良い自分らしい服。
ハサミを入れるときも、着る時も、迷いがない!その自分を貫く姿がかっこいい☺️
映画は
静かにリズムを刻むフランス語や映像の美しさも目を引く
そして何より
coco役のオドレイ・トトゥの黒くて大きな瞳。
真っ直ぐに冷静に世間を見つめる視線も
必死に生きる芯の強さと覚悟を表現していてとても印象的だった。
そして華奢なそのスタイルは着ている服が本当によく似合う💗
煌びやかだけど不自由に見える貴婦人達と対照的な
着心地が良くて自由な服を着たcoco
はじめはコルセットを脱ぎ捨て
ヒールも履かず
飾りのない帽子を身につけるcocoを
物珍しく見ていた貴婦人も
彼女のファッションへ徐々に惹かれていく
cocoが感じた不自由を女性達は感じていたのだ
時代の変化、風向きの変化を、cocoは感じていたのだ
そんな中、cocoは2人目の愛人アーサー・ボーイ・カペルと出会う
バルサンは貴族の生活を教えてくれたが彼女を認めることはしなかった。
変わりものだと卑下していた。
それに対して
ボーイはシンプルは美しいと
cocoはエレガントで勇敢でセンスが良いと彼女を褒めた。
そして、彼女の才能を認め、援助した。
彼と過ごす中で、リトルブラックドレスを制作し、漁師さんのボーダー柄に出会う。
ボーイに認められ、居場所を見つけたcoco。
ここから、どんどん洗練され、素敵な女性になっていくのです💗
帽子の仕立てをしているcocoが来ている細身のスーツは上品で
ボーイと食事をしている時の髪型はシンプルだけど華やか
パジャマ姿でボーイをお見送りする姿はとってもキュート
残念ながらボーイとは悲しい結末を迎えてしまうけれど
彼との出会いでデザイナー ココシャネルの基盤を作り上げた
最後はファッションショーにツイードのスーツで登場するcoco
優雅に微笑む世界の「ココ・シャネル」だ
どんな時代でもカゴの中にいる女性はいるだろう
カゴの中は案外、居心地は悪くないのかもしれない
でも、ふと顔を上げて外の世界が見えた時、カゴの中の不自由さに気付いてしまう
世界は広くて、楽しいことで溢れていると
たった一度の自分の人生を今歩んでいるのだと
決して恵まれた環境で生まれ育ったcocoではなかったけれど
人と出会い、点と点を繋げながら成功を収めていく姿は
私達のありふれた日常にも元気と勇気を与えてくれるように感じる。
憧れのシャネルのスーツ
いつか着こなせる日が来たら
絶対にクローゼットにお迎えしたい💛
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
楽しい1日をお過ごしくださいね♪
Tomomi Yamaguchi