連載コラム:朔旦之辞「九月朔日」

9月スタート

熱戦を繰り広げた東京オリンピックも終わり、先月末からはパラリンピックが開催され、相変わらず日本人選手たちが連日の大活躍! 感動という言葉なしに、彼等の活躍を観ることはできません。

心身に障碍を持って生まれてくる、もしくは不慮の事故や病気で心身に障碍が起きてしまう…誰もが望んでそうなる訳ではありません。

もし自分がそうなったらどのように感じ、どういう行動を取るだろう…絶望の淵に追いやられ、全てにやる気をなくしてしまうかも知れません。

パラリンピックに出場する各国の精鋭たちは、私たちの想像をはるかに超える精神力と並々ならぬ努力の積み重ねの結果、この大舞台の壇上に上がって来ました。

当事者ではない健常者の私たちには、彼等の日常を、ただ想像することしかできません。目が見えないことが当たり前、両足がないのが普通のこと…そんな風に思えるのようになるまで、どれだけの苦労をし、どれだけの涙を流してきたことでしょう。家族や周りの人たちのご尽力もはかり知れません。

そんな超人たちの躍動が見られるのも、今日を含めて後5日…しっかりと目に焼き付けてください。

さて、今日から9月のスタートですね。

9月の和風月名は『長月』。
長月の謂れは次のようにいくつかあるようですね…

・秋の夜長の「夜長月」を略したもの
・秋の長雨の「長雨月(ながめづき)」を略したもの
・稲穂が実る「穂長月(ほながづき)」を略したもの

昔から呼ばれている和風月名…みんな風情を感じます。
どれもなんとなく涼しさを感じさせてくれますね。

そんな9月ですが、土曜・日曜以外にお休みの日が2日あります。

・20日(月)の敬老の日
・23日(木)の秋分の日

極最近、私の友人が交わしていた会話です。
「この2日は『祭日』だよね!」…に対して、
「いやいや『祝日』だろ?」…と。

ん?“祭日”と“祝日“?
皆さん、どう違うかご存知ですか?

・『祭日』は皇室が神道の大事な行事を執り行う日のことを指します。しっかりと「祭日」という規定 があったのは戦前までのことで、戦後の法律改訂により「祭日」という言葉は暦の上からは無くなってしまっているんですね。
戦前に「祭日」として規定されていた日をあげてみると…
『四方説』、『紀元節』、『春季皇霊祭』、『天長節』、『秋季皇霊祭】、『明治節』、『新嘗祭』。

・それに対して『祝日』とは、「国民の祝日に関する法律」第2条で「国民の祝日」として定められた、年間16日の休日。
上記に掲げた「祭日は、下記のように現在の祝日として残っています。
『四方節』は「元日」、
『紀元節』は「建国記念の日」、
『春季皇霊祭』は「春分の日」、
『天長節』は「昭和の日」、
『秋季皇霊祭』は「秋分の日」、
『明治節』は「文化の日」、
『新嘗祭』は「勤労感謝の日」。
それ以外に「成人の日」、「天皇誕生日」、「憲法記念日」、「みどりの日」、「こどもの日」、「海の日」、「山の日」、「敬老の日」、「スポーツの日」で。合計16日なんですね。

※今年は東京オリンピック・パラリンピック開催のため、「海の日」が7月22日(木)に、「スポーツの日」が7月23日(金)に、「山の日」が8月8日(日)に移動し翌日が振替休日になりました。

今回は、[祝祭日に関する豆知識]のようになってしまいましたが、皆さんのご参考になれば…

 

2021年も3分の2が過ぎました。
今年はコロナが蔓延し、これまで経験のない生活を送っていらっしゃることでしょう。

この暑い夏もしばらくすると涼しくなり秋を迎えることになります。その涼しさもだんだん寒さに変わり冬となる…自然界は循環の法則に従って進んでいきます。

人類初めての経験であるコロナは、どのような法則に基づいて世の中に出現したのかはわかりません。ただ、必ず終焉を迎えることは間違いありません。それが早いか遅いか…できるだけ早く終わってもらいたいものです。
ここだけは、「長月」であって欲しくはありませんよね。

今月の一言

最後に、「今月の一言」で締めたいと思います。
これは偉人たちや、今を生きる経営者などが残した名言をご紹介するものです。
日々の生活のちょっとしたヒントになれば幸いです。

今回はこの言葉でお別れしましょう。

人生には唯一つだけ
疑いのない幸福がある。
それは、
人のために
生きることである。

トルストイ

コラム執筆者 Contributors

一面 俊明 Toshiaki Ichimen

一般社団法人 ISD個性心理学協会  初代会長

1959年5月8日東京に生まれる。
1982年3月 早稲田大学政治経済学部を卒業。
1995年に『ISD個性心理学』の前身である「個性学」に出会い、立ち上げチームの一員としてこの学問の普及に尽力。
2003年2月 『ISD個性心理學協会』を設立以降は同協会会長に就任。
現在はISD個性心理学協会の会長を勇退し、企業のコンサルティング活動や講演活動で全国を飛び回っている。

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